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ベルガマ Bergama 都市部の人口58,212(2007年)
遺跡から街を眺める Aklopolu'dan, Bergama
急斜面に建設された劇場 Tiyatro ve Tiyatro terası, Bergama
ベルガマは紀元前3世紀にペルガモン王国の中心地となり、繁栄してきた都市である。イズミール県北部、イズミール中心部から約100㎞、エーゲ海から東へ30㎞内陸に位置し、ヘレニズム時代の遺構が残る。町の北側の山にアクロポリスAkropolがあり、神殿や20万冊の蔵書を有していたという図書館、急斜面に建設された劇場等が部分的に残り、修復、公開されている。ゼウスの祭壇は、遠く離れたドイツのベルリンにあるペルガモン博物館Pergamon Museumで保存、展示されている。また、町の西側にかつての医療施設、アスクレピオンAsklepionが残っている。
町はアクロポリスの南側に広がる。歴史的な商業エリア、バザールはアラスタArastaと呼ばれ、16-17世紀建造のベデステンBedestenや14-15世紀建造のものと考えられているチュクル・ハンÇukur Han、1432年建造のタシュ・ハンTaş Han、1930年建造の屋根付き市場 Kapalı Çarşıといった商業施設の他、低層の小売店舗や工房、複数のモスクやハマムがある。通常、アラスタは1つの商業施設や1列の商店街を示すことが多いが、ベルガマのアラスタは面的な広がりをもつバザール全体を指している。
このアラスタ全体の修復プロジェクトが近年進められており、2007年には店舗群のファサード修復や街路、広場等の路面整備が行わられている。歴史的建造物の保存だけでなく、ハジュ・ヘキム・モスクHacı Hekim Camiiの横のオープンスペースに女性専用の手工芸品を売るエリアÜretici Hanımlar Pazarıをベルガマ市役所が整備し、空間の再活用を試みている。ここは1995年の調査時、女性たちが自家製のチーズなどを売っていた場所である。
現在の町の中心はアラスタの東側に接し、南北に貫通する大通りである。通りには銀行や商店の他、モスク、博物館などが並び、賑わいをみせている。露天市は、かつて町の中心で開催されていたが、2008年の調査時には町の東端の露天市専用エリアに移転しており、2009年8月の調査では露天市専用エリアも引き続き月曜市には活用するものの、土曜市に関しては街中の住宅街での開催に変更になっていた。露天市専用エリアは屋根と陳列台が用意されており、スペースも広く快適であるが、街中で暮らす住民にとっては交通の便が悪く、気軽に歩いて買い物のできる中心部へ移転となったようである。土曜市は住宅街の街路にテントを張る形式で、商品としては野菜などの食料品から衣類、雑貨まで幅広く売られている。
バザール。ベデステンと店舗群 Bedesten ve Çarşı, Bergama