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切り立った岩山が町を見守る
城塞から街を見下ろす Kale'den, Afyonkarahisar
アフヨンカラヒサール県の県都。標高1021m。エーゲ海沿岸地域、内陸部に位置する。東西、南北を結ぶ街道が交差し、交易の拠点と機能してきた。
都市部の人口159,967人(2007年)。
都市名のアフヨンAfyonはアヘン、カラkaraは黒、ヒサールhisarは要塞という意味であり、バザール背後に切り立った岩山がそびえ、その山頂には城塞が残っている。紀元前、ヒッタイト時代から要塞の役目を担い、ローマ、ビザンツ、セルチュク、オスマンの各時代も城塞の呼び名はHapanuva, Akroinon, Karahisarと変わりながら、城壁内に礼拝所(ビザンツ時代はキリスト教、セルチュク時代はイスラーム教)や貯水槽を築き、機能してきた。岩山の山頂、城塞へ登るための町からの入口にモスク、ウル・ジャミィUlu Camii(1272-77年造)がある。内部は木製の装飾が施された天井とともに木製の円柱が並び、木立の中にいるような落ち着いた礼拝空間を形成している。
バザールは城塞の東側のベデステンBedestenとタシュハンTaşhanを中心に広がりをみせている。17世紀に建造されたタシュハンの南側に20世紀初頭に建設されたベデステンが位置する。ベデステンは他の都市のベデステンとは空間形態が異なり、屋根のかかった通りの複合体となっている。タシュハンは名前のタシュTaş(石の意味)が示す通り石造で、中庭型の2階建てである。今後、修復保存される予定であるため、入口の工房のみが使用されており、タシュハン外壁と背中合わせであった店舗群はタシュハン修復のために取り壊され、空地となっていた(2009年3月調査時)。ベデステンとその周辺には布製品の店が多く集まり、西側の一画は肉屋、北側は金物関係の工房や靴屋が集中している。
バザール内にも複数のモスクがあるが、歴史建造物として、バザールの東側に位置する15世紀建造の複合施設、ゲディック・アフメット・パシャ・キュリイェGedik Ahmet Paşa Külliyesiは見どころである。モスク、ハマム、神学校から構成されており、モスクは2つのドームによって礼拝空間が作られている。ハマムはこの他に数か所、歴史的なものが残っており、ウル・ジャミィに程近いミレット・ハマムMillet Hamamıは17世紀に建造されたものである。20世紀初頭に火事に見舞われ、1955年に修復、さらに近年、手が加わり、地区の文化施設として活用されている。
定期市は市内数か所で開催されている。城塞西側裏手では日曜に市が立ち、野菜から乾物、衣類、日用雑貨まで多様な商品が並ぶ。
城塞からバザール中心部を見下ろす Çarşı, Afyonkarahisar
バザール Çarşı, Afyonkarahisar